龍角散は、1871年に創業した日本の老舗家庭薬メーカーです。のど薬「龍角散」や「龍角散ダイレクト」、食品に分類される「龍角散ののどすっきり飴」などで知られています。長い歴史を持つ一方、服薬補助ゼリーの開発や海外展開にも取り組み、事業領域を広げてきました。
2026年10月時点で、株式会社龍角散の公式企業概要に掲載されている売上高は、2025年3月期の279億円です。代表取締役社長は藤井隆太氏、本社は東京都千代田区にあります。資本金は6,000万円、従業員数は2025年3月末現在で145名です。数字だけを見ると、比較的少ない従業員で大きな売上規模を実現している企業であることがわかります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 会社概要:1871年創業、1928年7月9日設立。資本金6,000万円、2025年3月期の売上高は279億円。
- 経営体制:代表取締役社長は藤井隆太氏。2025年3月末現在の従業員数は145名で、うち正社員は96名。
- 事業の特徴:のど薬だけでなく、のど飴や服薬補助ゼリーも展開。海外販売や国産生薬の栽培にも取り組む。
【2026年最新】龍角散の会社概要を数字で確認
株式会社龍角散の公式企業概要によると、同社は東京都千代田区に本社を置く医薬品・食品メーカーです。創業年と会社設立年が異なる点が特徴で、1871年に事業を始め、1928年に株式会社藤井得三郎商店へ改組しました。
2026年時点で創業から155年、法人としての設立からは98年が経過しています。創業155年という歴史と、2025年3月期の売上高279億円という事業規模を併せて見ると、伝統的なブランドを維持しながら事業を継続してきた企業の姿が浮かび上がります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社龍角散 |
| 創業 | 1871年 |
| 設立 | 1928年7月9日 |
| 代表者 | 代表取締役社長・藤井隆太氏 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区東神田2-5-12 龍角散ビル |
| 資本金 | 6,000万円 |
| 売上高 | 279億円(2025年3月期) |
| 従業員数 | 145名(うち正社員96名、2025年3月末現在) |
| 主な事業 | OTC医薬品・食品の製造販売 |
| 工場 | 千葉工場(千葉県香取郡多古町) |
本社所在地は東京都千代田区東神田2-5-12です。公式企業概要には、大阪市中央区の西日本営業所と、千葉県多古町の千葉工場も掲載されています。本社だけでなく、営業拠点と製造・研究開発の拠点を持つ体制です。
なお、売上高279億円は2025年3月期の数値であり、2026年の売上高そのものを示す数字ではありません。従業員数も2025年3月末時点の公表値です。企業規模を比較するときは、数値だけでなく対象となる決算期や集計時点をそろえることが大切です。
【歴史と沿革】1871年の創業から現在まで、龍角散はどう発展したのか
龍角散の起源は、秋田藩の藩医を務めていた藤井家に伝わる家伝薬です。株式会社龍角散の公式沿革によると、藤井玄淵が藩薬として創薬し、その子の玄信が蘭学の知識を取り入れて改良。さらに、3代目の藤井正亭治が藩主・佐竹義堯の持病だったぜんそくに対応するため処方を改良し、現在の龍角散の基礎を築いたとされています。
1871年、藤井正亭治は東京・神田で創業し、龍角散を一般向けに販売し始めました。その後、1893年には初代藤井得三郎が微粉末状の製剤を完成させ、藤井得三郎商店を開業。1928年に株式会社藤井得三郎商店へ改組されました。現在の会社名になったのは1964年です。
主な沿革を整理すると、単に長く続いてきた会社ではなく、製品の改良、剤形の拡充、経営の再建を通じて事業を変化させてきたことがわかります。
| 年 | 主な出来事 | 企業活動への意味 |
|---|---|---|
| 江戸時代 | 藤井家に伝わる家伝薬が誕生 | 龍角散の処方の起源 |
| 1871年 | 東京・神田で創業、一般向けに販売開始 | 家庭薬としての事業が始まる |
| 1893年 | 微粉末状の製剤を完成、藤井得三郎商店を開業 | 製品の改良と商業展開が進む |
| 1928年 | 株式会社藤井得三郎商店に改組 | 法人としての体制を整える |
| 1950年代 | アジア諸国への輸出を開始 | 海外市場への展開が始まる |
| 1964年 | 株式会社龍角散に改称 | 現在の社名となる |
| 1995年 | 藤井隆太氏が代表取締役社長に就任 | 経営再建と事業再編が進む |
| 1998年 | ゼリー状の服薬補助製品を開発 | のど薬以外の分野にも事業を広げる |
| 2013年 | 秋田県美郷町と連携し、国産生薬の栽培を開始 | 原料や地域との連携を強化 |
沿革で注目したいのは、1990年代後半以降の事業展開です。のど薬を中心とする従来の事業に加え、薬を飲みやすくするための製品を開発し、新たな需要を取り込んできました。また、2013年には秋田県美郷町との地域活性化に関する包括連携協定を締結し、国産生薬の栽培を始めています。
【商品一覧】龍角散はのど飴だけの会社ではない
龍角散という名前から、のど薬やのど飴を思い浮かべる人は多いでしょう。しかし、公式の製品一覧を見ると、医薬品と食品の両方を展開していることがわかります。特に、薬を飲むこと自体の負担を軽減する製品群は、同社の事業の広がりを示す重要な分野です。
代表的な商品は、次のように分類できます。
- 龍角散:生薬を主薬とする第3類医薬品。
- 龍角散ダイレクト:持ち運びやすさや服用のしやすさを意識した医薬品シリーズ。スティックタイプやトローチなどを展開。
- 龍角散ののどすっきり飴:ハーブパウダーを配合した食品。医薬品とは分類が異なる。
- 龍角散ののどすっきりタブレット:のど飴とは異なる形状で、日常ののどケア需要に対応する食品。
- らくらく服薬ゼリー:薬をゼリーで包み、飲み込みやすくするための食品。
- おくすり飲めたね:子どもをはじめ、薬を飲むことが苦手な人の服薬を補助するゼリー状の食品。
商品を理解するうえで重要なのは、医薬品と食品を区別することです。例えば、「龍角散」や「龍角散ダイレクト」は医薬品ですが、「龍角散ののどすっきり飴」は食品に分類されます。ブランド名が共通していても、承認・分類や用途は同一ではありません。
この商品構成からは、龍角散が単にのどの症状に対応する薬を販売するだけでなく、のどを日常的にケアする商品や、服薬を支援する商品へと事業を広げてきたことが読み取れます。伝統的な主力ブランドを軸にしながら、異なる生活場面の困りごとに対応する戦略です。
【社長と経営戦略】藤井隆太氏が進めた事業再建のポイント
株式会社龍角散の代表取締役社長を務めるのは、藤井隆太氏です。公式沿革では、1995年に社長へ就任したことが記録されています。藤井氏は製薬会社などでの勤務を経て1994年に龍角散へ入社し、翌年に経営を担う立場となりました。
2025年のインタビュー記事では、社長就任当時、同社が業績低迷や借入負担などの問題を抱えていたことが紹介されています。そこで進められたのが、企業としての強みをのどの領域に絞り、商品開発やブランド戦略を再構築する取り組みでした。
具体的には、主力の「龍角散」ブランドを軸に、持ち運びやすい「龍角散ダイレクト」や服薬補助ゼリーなどの商品を展開。歴史の長い看板商品を守るだけでなく、消費者が実際に抱える課題に合わせて使いやすさや商品形態を見直してきました。
この戦略のポイントは、むやみに事業分野を広げるのではなく、企業が持つ専門性を再確認したうえで、その周辺に新しい需要を見つけたことです。のど薬から服薬補助製品へという展開は、従来の技術やブランドへの信頼を活用しながら、顧客の異なるニーズに応える方法といえます。
また、藤井氏はフルート奏者としての経歴も持ち、音楽の経験を経営に生かす考え方についてもインタビューで語っています。経営再建を単純な規模拡大として捉えるのではなく、専門性と独自性を磨きながら事業を継続させる姿勢が、同社の特徴の一つです。
【非上場企業の実態】売上279億円・従業員145名から何がわかる?
龍角散は、証券取引所に株式を上場していない非上場企業です。2025年7月のインタビュー記事でも、株式上場より市場のニーズへの対応を重視する企業として紹介されています。非上場であること自体が、業績の良しあしや製品の品質を直接示すわけではありません。
会社の規模を把握するうえで注目したいのは、2025年3月期の売上高279億円に対し、2025年3月末の従業員数が145名という組み合わせです。単純に売上高を従業員数で割ると、従業員1人当たりの売上高は約1億9,200万円となります。
ただし、この計算値は従業員個人の生産性や利益を示すものではありません。製造工程の自動化、外部企業との取引、販売網、商品構成などの影響を受けるため、企業間で比較するときには注意が必要です。売上高だけでは、利益率や財務の健全性まで判断できません。
また、資本金6,000万円と売上高279億円は、そもそも意味の異なる数字です。資本金は会社の資本に関する指標であり、売上高は一定期間に商品やサービスを販売して得た収益を示します。資本金が売上高より小さいからといって、経営基盤が弱いと判断することはできません。
龍角散の評判や企業の実態を調べる際には、次の3点を分けて見ることが有効です。第一に、製品そのものの使用感や品質。第二に、会社の売上高や事業展開などの経営情報。第三に、従業員の働き方や採用条件です。商品を愛用する人の評価だけで、勤務先としての評価や財務状況まで判断するのは適切ではありません。
非上場企業では、上場企業のように有価証券報告書を通じて広範な財務情報が定期開示されるわけではありません。そのため、企業概要の公表値、公式発表、信頼できる報道を組み合わせて判断することが重要です。
【海外展開・採用情報】龍角散の今後を考えるうえでの注目点
龍角散の海外展開は、最近始まったものではありません。公式沿革によると、1950年代にはアジア諸国への輸出を開始しています。現在の公式企業概要には、台湾、韓国、香港、米国、中国などの海外代理店に関する窓口情報が掲載されています。
海外市場では、日本で知られるブランドであることだけでなく、各地域の規制、流通、消費者の嗜好に対応する必要があります。輸出の歴史を持つ龍角散にとって、既存のブランド資産を生かしながら各地域の需要に対応していくことは、今後の事業戦略を考えるうえで重要な論点です。
国内では、2024年6月に家庭薬メーカーの山崎帝國堂との戦略的資本業務提携を発表しています。両社はブランドの共同プロモーションなどを通じて、家庭薬の伝統を継承しながら事業を拡大する方針を示しました。自社ブランドだけでなく、他社との連携を通じて販促やブランド運営の知見を活用する取り組みです。
さらに、国産生薬の栽培や地域との連携も、龍角散の事業を理解するうえで見逃せません。原料の確保と地域活性化を結び付ける取り組みは、製品開発や販売だけでなく、原料の生産段階にも関わる企業活動です。
採用情報については、2026年10月時点で公式採用ページに「現在、募集を行っている職種はございません」と掲載されています。採用状況は随時変わるため、龍角散への就職・転職を検討している場合は、応募前に公式採用情報を確認する必要があります。
従業員145名という規模から、同社は大手総合製薬企業とは異なり、特定領域への専門性を強みにする企業として捉えられます。ただし、従業員数だけで職場環境や昇進機会、福利厚生の水準を判断することはできません。採用情報を見る際は、職種、業務内容、勤務条件、募集状況を個別に確認することが大切です。
【龍角散会社概要】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:龍角散の創業年と会社設立年はいつですか?
A1:創業は1871年、会社設立は1928年7月9日です。創業は事業を始めた年、設立は法人としての会社を設立した年を指します。
Q2:龍角散の売上高と従業員数はどれくらいですか?
A2:公式企業概要によると、売上高は2025年3月期で279億円、従業員数は2025年3月末現在で145名です。このうち正社員は96名です。
Q3:龍角散は上場企業ですか?
A3:龍角散は株式を証券取引所に上場していない非上場企業です。2025年のインタビュー記事でも、株式上場より市場のニーズへの対応を重視する企業として紹介されています。
Q4:龍角散の主な事業は何ですか?
A4:OTC医薬品と食品の製造販売です。のど薬や「龍角散ダイレクト」のほか、のど飴、のどすっきりタブレット、服薬補助ゼリーなどを展開しています。
Q5:龍角散の採用募集はありますか?
A5:2026年10月時点の公式採用ページでは、募集職種はないと案内されています。募集状況は変わる可能性があるため、応募を考えている場合は公式採用情報を確認してください。
まとめ:【プロの結論】龍角散の現在地と企業を見極める判断基準
龍角散の会社概要を整理すると、1871年創業、1928年設立という歴史に加え、2025年3月期の売上高279億円、従業員145名という事業規模が確認できます。代表取締役社長の藤井隆太氏のもと、のど薬を中核に据えながら、のど飴や服薬補助ゼリー、海外販売、国産生薬の栽培などへ活動領域を広げてきました。
企業として注目すべきなのは、長い歴史そのものよりも、その歴史を現代の需要にどう結び付けているかという点です。龍角散は主力ブランドを維持しながら、使いやすい剤形や服薬支援という周辺領域を開拓してきました。伝統と商品開発を組み合わせる事業戦略が、同社を理解する重要な手掛かりになります。
企業研究や就職先の検討で龍角散を評価する場合は、売上高だけでなく、利益や財務の情報、製品群、海外展開、採用条件を分けて確認しましょう。商品に対する評判と、勤務先としての評価も別々に判断する必要があります。
2026年時点の龍角散は、歴史あるブランドを守るだけの企業ではありません。のどの専門性を軸に、商品と事業の形を変えながら市場のニーズに応えてきた企業です。今後の動向を追う際も、売上高の変化に加え、新製品、海外市場での展開、地域との連携がどのように進むかに注目すると、企業の実態をより立体的に理解できます。
(出典: 龍角散 会社概要(Yahoo!ニュース))