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2026年10月29日 (木) 更新
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「上がらさせていただきます」は誤用?正しい敬語との違いと自然な言い換えを徹底解説

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    「上がらさせていただきます」は誤用?正しい敬語との違いと自然な言い換えを徹底解説
    「上がらさせていただきます」は誤用?正しい敬語との違いと自然な言い換えを徹底解説
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    「上がらさせていただきます」は、相手に失礼のない丁寧な言い方なのでしょうか。それとも、敬語の使い方を間違えた表現なのでしょうか。取引先や目上の人の自宅を訪問するとき、招かれた部屋に入るときなど、かしこまった場面ほど言葉選びに迷う人は少なくありません。

    結論から言えば、一般的な文法では「上がらさせていただきます」は「さ入れ言葉」に当たり、正しくは「上がらせていただきます」です。ただし、文法的に正しい表現であっても、状況によっては「失礼いたします」「お邪魔します」「伺います」のほうが自然です。文化庁の「敬語の指針」や国立国語研究所の解説、国語に関する世論調査を手掛かりに、間違いが生じる理由からビジネスで使える言い換えまで整理します。

    📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
    • 正しい表現:「上がらさせていただきます」ではなく「上がらせていただきます」が基本。
    • 間違いの理由:五段活用動詞「上がる」に、不要な「さ」を加えた「さ入れ言葉」に当たるため。
    • ビジネスでの使い分け:訪問先では「伺います」、入室時は「失礼いたします」、招かれた自宅では「上がらせていただきます」など、場面に合う表現を選ぶ。

    【結論】「上がらさせていただきます」は間違い?正しい敬語との違い

    上がらさせていただきますの関連写真・ビジュアル
    【画像】上がらさせていただきます 関連ショット

    「上がらさせていただきます」は、標準的な現代日本語の文法に照らすと誤用とされる表現です。正しくは「上がらせていただきます」となります。

    違いは、「上がら」と「させて」の間に余分な「さ」が入っているかどうかです。「上がる」は五段活用動詞であり、その使役形は「上がらせる」です。「上がらさせる」という形にはしません。

    「いただきます」が丁寧な言葉だからといって、その前にある動詞の形まで正しくなるわけではありません。敬語は、文全体の丁寧さだけでなく、動詞の活用も含めて適切に組み立てる必要があります。

    文化庁の「敬語の指針」は2007年2月2日の文化審議会答申で示されました。敬語の適切な使い方を考えるうえでは、単に敬語らしい形を重ねるのではなく、相手や場面にふさわしい表現を選ぶという考え方が基本になります。

    なお、「上がらせていただきます」自体は文法的に正しい表現です。ただし、常に最適な敬語とは限りません。訪問先での入室なのか、相手の自宅に招かれた場面なのかによって、より自然な言い方は変わります。

    【さ入れ言葉の意味】なぜ「上がらさせていただきます」と言ってしまうのか

    上がらさせていただきますの様子・注目ショット
    【写真】上がらさせていただきます 近影・注目カット

    「さ入れ言葉」とは、本来は「せて」「せる」となるべきところに、余分な「さ」を加えた表現を指します。特に「~させていただく」という言い回しで見られやすく、「休まさせていただきます」「送らさせていただきます」などが代表例です。

    小学館の辞書公式サイト「ことばのまど」の解説では、五段活用動詞には一般に「せる」、上一段活用・下一段活用・カ行変格活用の動詞には「させる」が付くという違いが説明されています。この活用の違いを理解すると、「さ入れ言葉」を見分けやすくなります。

    では、なぜ不要な「さ」を加えてしまうのでしょうか。

    一つの背景として考えられるのが、「させていただく」という表現への慣れです。「見させていただきます」「食べさせていただきます」のように、実際に「させて」が正しく使われる動詞もあります。その形に引きずられ、ほかの動詞にも同じ形を当てはめてしまうと、「上がらさせていただきます」のような表現が生まれます。

    また、「より丁寧に話したい」という意識も関係していると考えられます。敬意を強く示そうとするあまり、言葉を長くしたり、丁寧な形を付け加えたりすることがあります。しかし、丁寧さを加えることと、文法上必要な形を変えることは別問題です。

    さ入れ言葉は、話し手の敬意が足りないために起こるとは限りません。むしろ、丁寧に伝えようとした結果として生じる場合があります。それでも、改まったビジネスの場では、正しい活用を身につけておくほうが安心です。

    見分ける際は、次のように動詞の使役形に戻して考えるとよいでしょう。

    • 「上がる」→「上がらせる」→「上がらせていただきます」
    • 「休む」→「休ませる」→「休ませていただきます」
    • 「送る」→「送らせる」→「送らせていただきます」
    • 「伺う」→「伺わせる」→「伺わせていただきます」

    このように、動詞ごとの活用を確認することが、さ入れ言葉を避ける近道です。

    【比較表】正しい敬語・さ入れ言葉・二重敬語はどう違う?

    上がらさせていただきますの報道・詳細資料
    【資料】上がらさせていただきます 報道・メディア記録

    敬語の誤用を判断するときは、不要な「さ」が入った表現なのか、同じ種類の敬語を重ねた表現なのかを区別することが大切です。見た目が長く、丁寧そうに聞こえる言い方でも、間違いの仕組みは同じではありません。

    表現判定理由・使い方
    上がらさせていただきますさ入れ言葉「上がる」は五段活用。「さ」を加えず「上がらせていただきます」とする。
    上がらせていただきます文法的に正しい招かれた相手の自宅などで、許可や相手からの厚意を踏まえて入る場面に使える。
    休まさせていただきますさ入れ言葉「休む」の使役形は「休ませる」。正しくは「休ませていただきます」。
    伺わさせていただきますさ入れ言葉「伺う」の使役形は「伺わせる」。正しくは「伺わせていただきます」。
    おっしゃられる二重敬語とされる形尊敬語「おっしゃる」に、さらに尊敬の「られる」を付けている。通常は「おっしゃる」でよい。
    失礼いたします自然な敬語表現会議室や執務室への入室など、改まった場面で使いやすい。

    「さ入れ言葉」と「二重敬語」の大きな違いは、誤りが生じる仕組みにあります。さ入れ言葉は、動詞の活用に不要な「さ」が加わる問題です。一方、二重敬語は、同じ種類の敬語を一つの語に重ねて使うことを指します。

    例えば、「おっしゃられる」は「おっしゃる」という尊敬語に、さらに尊敬の助動詞「られる」を付けた形です。通常は「おっしゃる」で十分です。

    ただし、「させていただく」を使った表現が、すべて二重敬語になるわけではありません。また、表現が長いからといって必ずしも誤用とは限りません。文法上の誤りと、丁寧すぎて不自然に聞こえる問題は、分けて考える必要があります。

    【上がるの謙譲語】「上がらせていただく」の意味と自然な言い換え

    「上がらせていただく」は、「上がる」という自分の行為について、相手の許可や厚意を受けて行うという意味合いを添えた表現です。「いただく」は、相手から許可や恩恵を受けるという考え方を含む謙譲語です。

    ただし、「上がる」の謙譲語が、あらゆる場面で「上がらせていただく」になるわけではありません。「上がる」が何を意味しているのかを考えることが重要です。

    例えば、相手の自宅に招かれ、玄関から家の中に入る場合は、「では、お言葉に甘えて上がらせていただきます」と言うことができます。相手の招待や許可を踏まえた表現なので、意味も自然に伝わります。

    一方、取引先のオフィスや会議室に入る場面では、「失礼いたします」のほうが簡潔で自然です。また、相手のところへ訪問する行為を表す場合は、「伺います」が適しています。

    言い換えの基本は、次のとおりです。

    • 相手の自宅に招かれたとき:「お言葉に甘えて、上がらせていただきます」
    • 会議室や執務室に入るとき:「失礼いたします」
    • 取引先を訪問するとき:「明日、14時に伺います」
    • 訪問先で入室の許可を求めるとき:「入室してもよろしいでしょうか」
    • 相手の自宅を訪ねるとき:「本日はお邪魔いたします」

    ここで押さえておきたいのは、「上がらせていただきます」は正しい表現であっても、万能な謙譲語ではないという点です。「上がる」を使う必要があるのか、それとも「伺う」「失礼する」など別の動詞を使うべきなのかを判断すると、敬語がより自然になります。

    【ビジネス敬語の正しい使い方】失礼にならない例文と言い換え

    ビジネスの場では、敬語の正確さだけでなく、相手に何を伝えたいのかが明確であることも重要です。さ入れ言葉を直すだけでなく、必要以上に長い表現を簡潔にすることで、伝わりやすさも改善できます。

    以下は、日常業務で使いやすい正しい敬語表現の例文です。

    例文1:取引先のオフィスに入る場合

    「失礼いたします。こちらにお掛けしてもよろしいでしょうか。」

    入室時には「失礼いたします」と伝え、着席する際に許可を求める形です。何に対して配慮しているのかが明確になります。

    例文2:取引先から自宅に招かれた場合

    「ありがとうございます。それでは、お言葉に甘えて上がらせていただきます。」

    相手からの招待や厚意を受けて行動する場面なので、「上がらせていただきます」が自然に使えます。

    例文3:資料を送付する場合

    誤:「資料を送らさせていただきます。」

    正:「資料をお送りいたします。」

    資料を送ることを伝えるだけなら、「お送りいたします」で十分です。相手の許可を得て何かを行うという意味を特に示す必要がなければ、簡潔な表現が適しています。

    例文4:会議で説明を始める場合

    「それでは、資料に沿ってご説明いたします。」

    「ご説明させていただきます」も、状況によっては使えます。しかし、単に説明を始めるのであれば「ご説明いたします」のほうが簡潔です。説明することについて相手の許可や厚意を特に示す必要があるかを考えて選びましょう。

    例文5:訪問日時を伝える場合

    「明日14時に貴社へ伺います。どうぞよろしくお願いいたします。」

    相手のところへ行くことを表す場合は、「伺います」が自然です。「伺わさせていただきます」と不要な「さ」を入れないよう注意しましょう。

    文化庁の「敬語の指針」では、「させていただく」について、基本的に自分側の行為を相手側などの許可を受けて行い、そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちがある場合に使うと説明しています。つまり、何でも「させていただく」に置き換えるのではなく、相手との関係や行為の性質を踏まえて選ぶことが大切です。

    【正誤と印象は別問題】2026年の敬語選びで押さえたい判断基準

    文法上の正誤と、聞き手が不快に感じるかどうかは、必ずしも一致しません。この点を示す資料の一つが、文化庁の平成8年度「国語に関する世論調査」です。

    同調査は全国の16歳以上の男女3,000人を対象に実施され、有効回答数は2,240人でした。調査結果では、五段活用動詞の誤用とされる「休まさせていただきます」について、64.6%が「気にならない」と回答しています。また、「伺わさせます」は58.7%、「帰らさせてください」は50.0%が「気にならない」と答えました。

    ただし、これは1997年1月に実施された調査結果であり、2026年現在の使用率や意識を示すものではありません。また、「気にならない」という回答は、文法的に正しいと判断したことと同じではありません。文法上は誤用とされる表現でも、聞き手によって受け止め方が異なることを示す資料として読む必要があります。

    2026年10月2日に文化庁が公表した令和7年度「国語に関する世論調査」でも、敬語や言葉遣いが調査項目に含まれています。調査は2026年3月に全国の16歳以上の日本国籍を有する6,000人を対象に郵送法で行われ、有効回答は3,777人、回収率は63.0%でした。こうした調査は日本語の意識や使用実態を考える手掛かりになりますが、調査全体の回答者数を、特定の表現の使用率と混同してはいけません。

    では、実際に敬語を選ぶ際は、何を基準にすればよいのでしょうか。次の3点を確認すると、判断しやすくなります。

    • 文法上の形が正しいか:「上がる」は五段活用なので、「上がらせていただきます」が基本です。
    • 相手との関係に合っているか:訪問先への移動なら「伺います」、入室なら「失礼いたします」など、動作に合う表現を選びます。
    • 「させていただく」を使う必要があるか:相手の許可や厚意を表す必要がなければ、「いたします」「お送りします」などの簡潔な表現も検討します。

    この3点を意識すれば、単に敬語を長くするのではなく、相手にとって分かりやすく、場面にも合った言葉を選びやすくなります。

    【上がらさせていただきます】に関するよくある質問(FAQ)

    Q1:「上がらさせていただきます」は絶対に使ってはいけませんか?

    A1:標準的な文法では「さ入れ言葉」に当たるため、改まった会話やビジネス文書では避け、「上がらせていただきます」とするのが適切です。日常会話で耳にすることがあっても、正しい敬語として推奨される形とは区別しましょう。

    Q2:「上がらせていただきます」も間違いですか?

    A2:いいえ。「上がらせていただきます」は文法的に正しい表現です。相手の自宅に招かれたときなど、許可や厚意を受けて入る場面では自然に使えます。ただし、オフィスへの入室などでは「失礼いたします」のほうが適している場合があります。

    Q3:「上がる」の謙譲語は何ですか?

    A3:意味によって異なります。相手のところへ訪問する意味なら「伺う」、相手の自宅に入る場面なら「お邪魔します」や「上がらせていただきます」、部屋に入る際なら「失礼いたします」などが候補になります。

    Q4:「させていただきます」は、すべて間違った敬語ですか?

    A4:いいえ。「させていただきます」自体は正しい表現です。相手の許可を受けて行うことや、そのことで恩恵を受けることを示す場面で適切に使えます。ただし、必要性がない場面で多用すると、冗長で不自然に聞こえることがあります。

    Q5:「さ入れ言葉」と「二重敬語」は同じものですか?

    A5:違います。さ入れ言葉は、本来不要な「さ」を加えてしまう活用上の問題です。二重敬語は、同じ種類の敬語を一つの語に重ねて使うことを指します。例えば「おっしゃられる」は二重敬語とされ、通常は「おっしゃる」とします。

    まとめ:正しい敬語は「丁寧さ」と「自然さ」の両立がポイント

    「上がらさせていただきます」は、五段活用動詞「上がる」に不要な「さ」を加えた「さ入れ言葉」です。一般的な文法では、「上がらせていただきます」が正しい表現になります。

    ただし、敬語選びで大切なのは、誤用を直すことだけではありません。「上がらせていただきます」が自然な場面もあれば、「伺います」「お邪魔します」「失礼いたします」のほうが適切な場面もあります。

    「させていただく」は、相手への敬意を示すために使える表現ですが、何にでも付ければ丁寧になるわけではありません。動詞の活用を正しく理解し、相手との関係や行為の内容に合った言葉を選ぶことが、ビジネス敬語を自然に使いこなす基本です。

    迷ったときは、まず動詞の形を確認し、そのうえで「この場面で本当に許可や恩恵を表す必要があるのか」を考えてみてください。正確さと簡潔さを意識することが、相手に伝わる敬語への近道です。 (出典: 上がらさせていただきます(Yahoo!ニュース))

    松本 陽菜 (Hina Matsumoto)
    編集チーフ

    松本 陽菜 (Hina Matsumoto)

    SEOライティングとマーケティング戦略の専門家。分かりやすい解説記事で定評があります。

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