「はとこ」と「いとこ」は何が違うのか、はとこは何親等にあたるのか、結婚できる関係なのか。親戚の集まりや家系図を調べる場面で、こうした疑問を持つ人は少なくありません。はとことは、祖父母の兄弟姉妹の孫にあたる親戚で、一般に「またいとこ」とも呼ばれます。民法上は6親等の血族にあたり、親族の範囲にも含まれます。
ただし、「いとこの子供」と「はとこ」は別の続柄です。また、法律上の親族に該当することと、相続人になることは同じではありません。2026年10月時点の民法と辞書の定義を踏まえ、家系図での位置関係、親等の数え方、結婚の可否、正しい呼び方まで整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- はとこの意味:祖父母の兄弟姉妹の孫で、親同士がいとこの関係にある人を指す。
- 親等と法律上の位置づけ:はとこは6親等の傍系血族で、民法725条の親族に含まれる。
- 結婚できるか:はとこ同士の結婚は、民法734条の近親婚禁止の対象ではない。
- 呼び方の違い:「はとこ」と「またいとこ」は基本的に同じ意味。「いとこの子供」は通常、はとこではない。
- 注意点:はとこの子供は本人から見て7親等となり、原則として民法725条の親族の範囲には含まれない。
【まず結論】はとこ関係とは?家系図で見る続柄と血縁の仕組み
はとことは、自分の祖父母の兄弟姉妹の孫にあたる人です。言い換えると、自分の父母のいとこの子供が、一般的な意味でのはとこです。自分と同じ世代に位置する親戚であり、共通の祖先は曽祖父母(ひいおじいさん・ひいおばあさん)になります。
小学館の『デジタル大辞泉』でも、はとこは「またいとこ」と同じ関係として説明され、父母のいとこの子供を指す言葉とされています。
家系図では、次の順番でたどると関係を理解しやすくなります。
- 自分の曽祖父母(ひいおじいさん・ひいおばあさん)
- 曽祖父母の子供である祖父母と、その兄弟姉妹
- 祖父母の兄弟姉妹の子供にあたる、自分の父母のいとこ
- その人の子供にあたる、自分のはとこ
例えば、自分の祖父と、その祖父の妹がいるとします。祖父の妹の子供は、自分の父母から見るといとこにあたります。その子供と自分との関係が、はとこです。
父方の家系でも母方の家系でも、関係のたどり方は同じです。祖父母の兄弟姉妹の孫であれば、父方・母方を問わず、はとこに該当します。
この関係を血縁の仕組みから見ると、はとこ同士は共通の曽祖父母を祖先に持つ関係です。ただし、実際の血縁や親族関係は、養子縁組などの事情によって異なる場合があります。家系図を作成する際は、呼び名だけで判断せず、親子関係を一世代ずつ確認することが大切です。
【比較で理解】はとこといとこの違いは?何親等離れているのか
はとこといとこの大きな違いは、共通する祖先と世代の位置です。いとこは自分の父母の兄弟姉妹の子供で、祖父母を共通の祖先とします。一方、はとこは父母のいとこの子供で、曽祖父母を共通の祖先とします。
民法726条の親等の数え方に従うと、いとこは4親等、はとこは6親等です。親等は年齢差や親しさで決まるものではなく、親族関係をたどる世代数によって決まります。
| 続柄 | 共通する祖先・関係 | 本人から見た親等 |
|---|---|---|
| 親・子 | 直接の親子関係 | 1親等 |
| 兄弟姉妹 | 父母を共通の祖先とする | 2親等 |
| 叔父・叔母、甥・姪 | 親とその兄弟姉妹、またはその子供 | 3親等 |
| いとこ | 祖父母を共通の祖先とする | 4親等 |
| はとこ | 曽祖父母を共通の祖先とする | 6親等 |
| はとこの子供 | 曽祖父母から4世代下った関係 | 7親等 |
ここで注意したいのが、「いとこの子供」と「はとこ」を混同しないことです。自分のいとこの子供は、自分より一世代下の親戚で、一般に「従甥(いとこおい)」または「従姪(いとこめい)」と呼ばれます。親等は5親等です。
一方、自分の子供と自分のいとこの子供は、同じ世代に位置するため、はとこの関係になります。つまり、誰と誰の関係を説明しているのかによって、呼び方は変わります。
年齢が近いからいとこ、年齢が離れているからはとこ、という区別も正しくありません。年齢差ではなく、家系図上の親子関係を基準に判断するのが正確です。
【法律上の親族】はとこは何親等?民法725条・726条で確認
はとこは、法律上も親族に該当します。民法725条は、親族の範囲を「6親等内の血族」「配偶者」「3親等内の姻族」と定めています。はとこは6親等の血族にあたるため、この規定に含まれます。
親等の計算方法を定めるのが、民法726条です。同条2項では、傍系親族の親等について、共通の祖先までさかのぼり、その祖先から相手まで下る世代数を合計すると定めています。民法の条文は、e-Gov法令検索でも確認できます。
はとこの場合、本人から共通の曽祖父母まで3世代さかのぼり、そこから相手まで3世代下ります。したがって、計算は「3+3=6」となります。
なお、親族の関係には、直系と傍系の区別があります。親や祖父母、子や孫のように直接つながる関係が直系血族です。兄弟姉妹やいとこ、はとこのように共通の祖先から枝分かれする関係は傍系血族です。はとこは、6親等の傍系血族と整理できます。
ただし、法律上の親族であることから、あらゆる法律上の権利や義務が自動的に発生するわけではありません。例えば、親族の範囲と法定相続人の範囲は別の制度です。はとこは民法725条の親族に含まれますが、通常、法定相続人にはなりません。遺言による財産の譲渡などは、相続人の範囲とは別に検討する必要があります。
また、親族間の扶養義務についても、親族であれば全員に同じ義務が課されるわけではありません。民法上の親族という区分と、個々の条文が定める具体的な権利・義務は分けて理解することが重要です。
【結婚できる?】はとこ同士の婚姻と民法734条の関係
日本の法律では、はとこ同士の結婚は原則として可能です。根拠となるのは、民法734条の近親者間の婚姻の禁止です。同条は、直系血族または3親等内の傍系血族の間では婚姻できないと定めています。
はとこは6親等の傍系血族であり、禁止対象となる3親等内の傍系血族には該当しません。そのため、はとこ同士であるという理由だけで、法律上の婚姻が禁止されることはありません。
比較すると、親子などの直系血族や、兄弟姉妹、叔父・叔母と甥・姪などの一定の近親関係には婚姻制限があります。一方、いとこは4親等、はとこは6親等で、いずれも民法734条の3親等以内という制限の外側に位置します。
ただし、婚姻が可能という説明は、はとこ関係だけを理由に禁止されないという意味です。婚姻には、年齢、重婚の禁止、婚姻届など、ほかの法的要件もあります。養子縁組などの事情がある場合には、別の規定が関係する可能性もあります。
実際に婚姻届を提出する場合や、戸籍上の関係が複雑な場合は、自治体の戸籍担当窓口などで確認すると安心です。法的な判断が必要なケースでは、弁護士などの専門家への相談も選択肢になります。
【呼び方を整理】はとこ・またいとこ・再従兄弟・再従姉妹の読み方
はとこには、複数の呼び方や漢字表記があります。日常会話では「はとこ」や「またいとこ」が使われ、漢字では「再従兄弟」「再従姉妹」などと表記されます。
「再従兄弟」は一般に男性のはとこ、または男女を含む複数のはとこを表す表記として使われます。「再従姉妹」は女性のはとこを表す表記です。これらは通常「はとこ」と読みますが、音読みでは「再従兄弟」を「さいじゅうけいてい」、「再従姉妹」を「さいじゅうしまい」と読むこともあります。小学館の『デジタル大辞泉』でも、「はとこ」と「またいとこ」は同じ関係として扱われています。
また、「又従兄弟」「又従姉妹」といった表記が使われることもあります。辞書や資料によって表記の扱いに幅があるため、日常的な文章では「はとこ」とひらがなで書くと誤解が少なくなります。
本人に直接呼びかける場合は、「はとこ」と呼ぶよりも、名前に「さん」を付けるのが自然です。別の人に続柄を説明する際には、「父のいとこの子」「祖父の妹の孫」のように、関係をたどれる説明を添えると伝わりやすくなります。
「いとこ違い」という言葉にも注意が必要です。親のいとこを指す場合など、資料によって用法に幅があります。呼び名だけで判断せず、誰の立場から見た関係なのかを確認することが、親族関係の取り違えを防ぐポイントです。
【間違えやすい続柄】親のいとこの子供とはとこの子供は別の関係
はとこの意味を理解するうえで、特に混同しやすいのが「親のいとこの子供」と「自分のいとこの子供」、そして「自分のはとこの子供」です。
親のいとこの子供は、自分のはとこです。親同士がいとこの関係にあるため、その子供同士もはとこになります。
一方、自分のいとこの子供は、自分から見ると一世代下の親戚です。一般には、男の子なら「従甥(いとこおい)」、女の子なら「従姪(いとこめい)」と呼ばれ、5親等にあたります。
さらに、自分のはとこの子供は、自分から見て7親等です。呼び方には「再従甥(はとこおい)」「再従姪(はとこめい)」などがありますが、日常会話で広く使われているとは限りません。「はとこの子供」と説明するのが分かりやすいでしょう。
民法725条の親族の範囲は6親等内の血族までなので、通常の血縁関係を前提とすれば、7親等にあたるはとこの子供は同条の親族の範囲には含まれません。ただし、親族の呼び方や親等の区分が、実際の血のつながりの有無そのものを決めるわけではありません。
このように、親族の呼び方は世代の位置によって変わります。家系図を整理する際は、まず本人を起点にして、相手が同世代なのか、一世代上なのか、一世代下なのかを確認すると、正しい続柄を判断しやすくなります。
【はとこ関係】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:はとこは何親等ですか? A1:6親等です。民法726条の考え方に従い、本人から共通の曽祖父母まで3世代さかのぼり、そこから相手まで3世代下るため、3+3=6となります。
Q2:はとことまたいとこは同じですか? A2:基本的に同じ関係を指します。どちらも、祖父母の兄弟姉妹の孫、つまり親のいとこの子供にあたります。
Q3:はとこは法律上の親族ですか? A3:はい。民法725条は6親等内の血族を親族と定めているため、6親等のはとこは法律上の親族に含まれます。ただし、法定相続人になるかどうかは別の規定によって決まります。
Q4:はとこ同士は結婚できますか? A4:原則として可能です。民法734条が婚姻を禁止しているのは直系血族と3親等内の傍系血族であり、6親等のはとこはこの禁止対象に該当しません。ほかの婚姻要件は別途満たす必要があります。
Q5:親のいとこの子供は何と呼びますか? A5:はとこ、またはまたいとこと呼びます。親同士がいとこである子供同士の関係にあたります。
Q6:自分のいとこの子供も、はとこですか? A6:いいえ。自分のいとこの子供は、自分から見ると一世代下の親戚で、一般に「従甥(いとこおい)」または「従姪(いとこめい)」と呼ばれます。自分の子供と自分のいとこの子供が、はとこの関係になります。
Q7:はとこの子供は何親等で、何と呼びますか? A7:通常の血縁関係を前提とすると、本人から見て7親等です。「再従甥」「再従姪」という呼び方もありますが、日常会話では「はとこの子供」と説明するのが分かりやすいでしょう。
まとめ:【プロの結論】続柄・親等・法律を分けて考える
はとこ関係を正しく理解するには、家系図上の続柄、民法上の親等、婚姻などの法律上の扱いを分けて整理することが重要です。はとこは祖父母の兄弟姉妹の孫であり、共通の曽祖父母を持つ6親等の傍系血族です。「またいとこ」とも呼ばれ、民法725条の親族の範囲に含まれます。
また、はとこ同士の結婚は、民法734条の近親婚禁止には該当しないため、原則として可能です。一方、はとこの子供は7親等にあたり、本人から見たいとこの子供とも異なる続柄です。似た呼び方が多いからこそ、世代の位置と共通の祖先を基準に考えると混乱を避けられます。
家系図や戸籍を調べる際には、まず本人を起点に親子関係を一世代ずつたどり、共通の祖先までの世代数を数えることが基本です。相続や婚姻など具体的な法律問題が関係する場合は、親族という分類だけで結論を出さず、適用される条文や個別の事情を確認しましょう。
続柄の呼び方を覚えることは、親戚の関係を整理する第一歩です。家族のつながりを正確に理解するためにも、「誰から見た関係なのか」を意識して家系図をたどることが、最も確実な判断基準となります。 (出典: は とこ 関係(Yahoo!ニュース))